今日のレッスンは「現在完了の完了と結果」です。
同じ「した」でも過去形と完了形は伝わり方が違うのです!
いきなりですが、「過去」と「完了」って何が違うかわかります?
「した」が過去形で、「してしまった」が完了だ!っていう日本語訳を頼りにしていたのでは一向に現在完了の本質はわかりませんよ。
例えば次の例文を見てください。
I did my homework yesterday.
(私は昨日宿題をやったよ)
I have just done my homework.
(私はちょうど宿題を終えたところだよ[だから今暇よ]
上の文が過去形で、下の文が現在完了になっています。過去形は現在となんらつながりがないので、あくまで「昨日宿題をやった」という事実を伝えています。
ところが、現在完了は必ず過去に起こったことが現在とつながっています。なので下の例文では「ちょうど宿題を終えた(ほんのちょっと前:ここは過去)ので今は暇しているよ。」というニュアンスを伝えるときにぴったりなのです。
過去形を使うときは必ず時の副詞がつきます
過去形なのか現在完了なのかを試す問題というのは高校入試だけではなく、大学受験やTOEICなどもよく出てきます。時制の攻略は「時の副詞」にあります。
- 時の副詞があるときはその時間に従う
- 明確な時の副詞が出ていない時は基本現在××形にする
問題で確認 次の(1)~(3)の動詞を適する形にしなさい
(1) I ( have ) a dog when I was a child.
(2) I ( have ) a dog.
(3) I ( have ) a dog next year.
【解説】
(1) 文末にwhen I was a child(私が子供の時)と過去の副詞が存在するのでhadが正解
(2) 文末に何もないので現在の状態をあわらすためhaveが正解
(3) 文末にnext year(来年)があるので未来の副詞が存在するのでwill[am going to] haveが正解
いいですか?
基本上のような考え方になるんです。
話を戻しますが、「過去形」VS「現在完了」を攻略するキーはこの文末の副詞にあります。
過去形を用いるときは必ず文末に過去の語句が出てきて、現在完了の場合は基本そういった語句は出てこない。
現在完了ではなく、過去形で表現する語
次の語句があったら現在完了ではなく、過去形にしましょう。高校入試では正誤問題でよく出てきます。
- when
- ~ago
- last~
- just now
例文で確認
I lived in Tokyo when I was a child.(子供の時東京に住んでいたことがある)
I finished the work just now.(私はちょうど今しがた仕事を終えた)
※just nowは特によく出てきます。just単独やnow単独だと現在完了OKですが、just nowは基本現在完了ではなく過去形で「ちょうどいま~しました」という意味になります。
完了結果のキーワード
さて、上記の過去形と現在完了の違いがわかったところで完了・結果用法のキーワードを見ておきましょう。完了と結果は別けて考える人といっしょにして考える人がいます。
完了はjust / already / yetというキーワードがある。結果は動詞フレーズとおぼえておくと良いでしょう。
完了のキーワード
- have just 過去分詞 :ちょうど~したところだ。
- have already 過去分詞 :すでに~してしまった。
- haven’t 過去分詞~yet. :まだ~していない(否定文)
- Have you 過去分詞~yet? :もう~してしまったのですか(疑問文)
※yetは否定文と疑問文の時にalready[just]が変身して文末につきます。
例文で確認
I have just done my homework.(私はちょうど宿題をし終えたところだ)
She has already read the book.(彼女はすでにその本を読んでしまいました)
She hasn’t read the book yet.(彼女はまだその本を読んでいません)
Has she read the book yet?(彼女はもうその本を読んでしまったの)
※alreadyの位置が疑問と否定では文末yetになっていることに注意してください。
結果のキーワード
have gone to~ :~へ行ってしまってた(ので結果ここにいない)
have lost~ :~をなくしてしまった(ので結果いま持っていない)
have broken~ :~を壊してしまった(ので今も壊れたままだ)
have become~ :~になった(ので今も~をやっている)
季節 has come. :季節が来た(ので今は季節だ)
上記のキーワードが主です。just / already / yetが見当たらないなら結果と考えてしまうと良いでしょう。その中でも一番上のhave gone toが一番よく出てきます。
例文で確認
She has gone to America.(彼女はアメリカへ行ってしまった(のでここにいないんだ))
I have lost my key.(私は鍵をなくしてしまった(ので今もってないの))
He has broken his leg.(彼は骨折した(ので今も治療中))
Lucy has become a good nurse.(ルーシーはよい看護師になった(だから今も現役だ))
Spring has come.(春が来た(ので今は春であたたかいよね))
いかがでしたか。
現在完了の完了と結果は文字にある通り基本用法なのですが、過去形との違いがよくわからない人が多いのです。日本語やキーワードに頼ることがなく、過去とつながった現在なんだっていうことを意識することが特に大切ですよ。