今日のレッスンは「人に物を~する」という動詞の受動態についてです。
結論からいうと2通りの受動態が作れますが…..
人+物を取る動詞[SVOO文型を取る動詞]
まず、この文法を理解する前提として、「人+物」の語順は「物+to+人」や「物+for+人」に書き換えができます。
I gave him(人) a present(物).=I gave a present(物) to him(人).
I made her(人) lunch(物).=I made lunch(物) for her(人).
- toを取るグループの動詞は「目の前に人がいないと成立しない動詞」です。give / tell / show / read / teachなどです。例えば、「教える」という動作の場合、生徒が目の前にいてはじめて教えるという行為が成り立ちますね。目の前に人がいないと成立しないという意味がわかるでしょう。
- forを取るグループの動詞は「目の前に人がいなくても成立する動詞」です。make / buy / choose / getなどです。例えば、「選ぶ」という動作の場合、選んだものを後から誰かに渡してあげればそれでよいので、目の前にいなくても成立しますね。
人+物を取る動詞[SVOO]の受動態(受け身の文)で注意すべきこと
toグループの動詞は人を主語にする文と物を主語にする文の2通りが作れますが、forグループの動詞の中には物を主語にするしかできない場合があります。
例文で確認
I gave him(人) a present(物).
He was given a present by me.【○】(彼は私によってプレゼントを与えられました)
A present was given (to) him by me.【○】(プレゼントは私によって彼に与えられました)
※物を主語にした文ではtoが出ることが多いです。これは書き換えた時に出てくるtoなんです。ぜひ知っておいてください。
They bought me a nice pen.
I was bought a nice pen by them.【△】(私は彼らによって良いペンを買われた)
A nice pen was bought (for) me by them.【○】(良いペンが彼らによって私のために買われた)
※人を主語にした文は基本ダメ(絶対にダメではありませんよ)です。「私は…買われた」で人身売買になっちゃいます!この文は基本作りません。入試問題では曖昧な文(基本ダメな文)なので出題されません。何でも「人+物」は2つ作れると思い込んではいけません。make, buy, cookを見かけたら「物」を主語にした受動態だと覚えておきましょう。
この項目は私立高校の4択問題や空所補充で(to)を入れるか(for)を入れるかという前置詞補充問題で出題されます。2つ文を作れという問題は塾のテキストではやることはありますがあまり現実には見受けられることはないでしょう。
日本語を頼りにしてもいいと思います。
「彼が…与えられる」「プレゼントが…与えられる」ならどちらも日本語としても違和感ないですよね。でも「良いペンが…買われた」はわかりますが「私が…買われた」はやっぱり主語と述語の関係でおかしいわけですよ。言葉のねじれの問題と考えても良さそうですね。